初めて担降りをする決意の話

今から8年前
2010年の春あるアニメキャラに恋をした
それから2年ほど経ってある声優を好きになった

知っている人は多いかもしれない
神谷浩史さん
あるアニメキャラに恋をして同じ声のキャラを好きになることが多くて声を聞く前からビジュアルで好きなキャラでさえ同じ声優だった
彼が所属するレーベルのライブに参加してから彼自身を好きになった
歌が好きじゃなくて、でもファンのために一生懸命歌う姿を好きになった
それから出演ラジオも聞くようになった
漫画にもなった乙女のためのラジオと言いつついい歳したおじさん2人がやんや、やんやと楽しい時間をくれた
それから特撮が大好きで特撮ラジオのパーソナリティーになり私も特撮を見始めた
マニアック過ぎて全く分からない時もあったけれど純粋な好きな気持ちを聞いて少し嬉しかった
子供みたいな事言ったり、おじさんだったり
それでもいざファンの前ではキラキラしていた
こんなにキラキラした人は初めてだった
歌が好きじゃなくても毎年毎年私達の前で一生懸命に歌う姿は世界一かっこよかった
「歌が少しだけ好きになりました」って言ってもらえるのがどれだけ嬉しかったか
それから何年か経った時彼が今、目の前の景色を歌った
歌っている時目の前の女の子は笑っていた、会場一面彼のメンバーカラーに染まっていたって感動してくれた、歌ってくれたんだ

弾んで重なり合う笑顔が今
信じられるものに変わる
素敵な瞬間 目が離せない

私だってそうだった

湧き上がる声の中 視線合わせて
通じ合えた数だけ僕は誓った
歌うこと

歌う事が好きじゃなかった人が今私達の笑顔の為にこの曲を自ら志願して歌ってくれた
ファンをしていてこれ程嬉しいことはなかった
多分これから先もずっとこれが1番嬉しかった事かもしれないって言えるくらい

初めて気付いた ずっと分からなかった
答えはいつも目の前にあると

ずっと歌うことに疑問を持っていた事も知っていた
どこかの雑誌だかなんだかで声優としてのあり方を考えていた時の事だったと思う
でも答えは目の前にあった、私達が答えだったんだ

now or never
precious moment
keep on smiling
glorious time

これこそ贅沢な時間だった


しかし何故私がこんなにも好きな人から離れてしまったか、それは彼が体調不良でイベントを欠席することになった
ただそれだけである
これだけ見るとは?って感じになってしまうが本当にそれだけである

最高のエンターティナーである彼が欠席したのだ
多忙すぎるスケジュールにもいつも笑顔を届けてくれた
ファンを大切にする彼が欠席することがどれだけ悔しいだろうか私には分からない、でもこれはファンである私達の責任とも捉えてしまった
人気があり過ぎるが故に多数のアニメに出演、毎週末のイベント、ライブ
そりゃあ体調不良にだってなるだろう
ぶっつけ本番な訳では無いしアフレコ、レコーディング、ラジオ収録、雑誌撮影インタビュー、リハーサル、打ち合わせ
彼がどれだけの仕事をしているか分からない、分からないけれども忙しい、忙し過ぎた

彼だって人間で40を超えたおじさんである
いつまでもキラキラしていてほしいけれど限界がある
ずっと好きでいたからこそ彼には楽しくいてほしかった
別に子供がいたなんてめでたい事だし嬉しかった、声優神谷浩史としてではなく一般人神谷浩史が幸せであることが嬉しかった

ただ今目の前の景色を大事にしたかった彼が体調不良で欠席したことが悲しかった
これ以上しんどい中笑って欲しくなった
だから彼から降りる決意をした

所属レーベルがもうすぐ10周年、彼の歌の活動ももうすぐ10周年

長く見えるが短かった10年だった

10周年の区切りで私は降ります
今はぼんやり彼の活躍を聞きながらキラキラした彼を見れる日を楽しみに過ごしていこうと思っています

Glorious timeをありがとう
また10周年のその時に